今月の読書日記

ポスト社会主義の政治 ――ポーランド、リトアニア、アルメニア、ウクライナ、モルドヴァの準大統領制 (ちくま新書)

旧ソ連の衛星国家が社会主義から民主主義にどのように移行したか。それには準大統領制という耳慣れない政治体制を理解する必要があるがよく読めば制度自体はそう難しくない。難しいのは実際の運用。日本のマスコミはこれを議院内閣制と位置付けてるのでニュースで使われることは基本ないらしいが、大統領と首相が並列で存在すればいいだけなので実は準大統領制の国家は結構ある。

京大　おどろきのウイルス学講義 (PHP新書)

Covid-19いわゆる新型コロナは人間相手の医者は未知のウイルスだったかもしれないが獣医もしくはウイルス学者にとっては別に未知でも何でもないというお話。分かりやすい解説の本だったが、自説である哺乳類の進化はウイルスのおかげという話は学会でどの程度の賛同を得られてるのか全く書いてない。

13億人のトイレ　下から見た経済大国インド (角川新書)

トイレマニアのサブカル本かと思いきやトイレを切り口にインドの実情を浮き彫りにしようという至極真面目な本。

なぜ中国人はそう考えるのか はじめての中国"思考史" (出版芸術ライブラリー)

中国人の思考回路の源流を歴史の中から探し出そうという本だが中国史総浚いとしても有用だった通り越してむしろ分かりやすかった。やっぱ中国人とアメリカ人は思考回路が似てるという事を確認できる一冊。